大きな災害は、いつやってくるかわかりません。雪の降る寒い季節に、停電に見舞われるかもしれません。東日本大震災のとき、大きな被害に遭われた東北地方では、雪が降るなか停電が続き、寒さに震え、闇に怯え、空腹に耐え、悲しみにくれていたと聞きます。

そのとき私たちの仲間たちは、薪ストーブのお店を解放し、被災者を招き入れ、しばらく寝食を共にしたそうです。薪ストーブの火が闇を照らし、煮炊きをし、体を温め、心を落ち着かせてくれ、大切な拠り所として人々が集まってきたそうです。そしてその仲間のお客様の家でも、同じことがあったそうです。

北欧には、薪ストーブや暖炉、オーブンなど、薪が焚ける設備を、すべての家に整えなければならない決まりがある地域もあります。もしも真冬の北海道で、停電やガスの供給停止になったら、灯油やガソリンが手に入らなくなったら、家族の命を守ることができなくなってしまうかもしれません。

家族を守りたいという強くて優しい気持ち、大切にしたいです。